コラム [NPO法人とは]
生き生きとした地域社会をめざして
〜地域活動の促進〜
社会の成熟化に伴い、営利を目的としない、社会に貢献する市民活動がさまざまな領域で広がり活発化しています。このような活動を行う団体に法人格を与える特定非営利活動促進法(以下NPO(Non-Profit Organization)法)が平成10年12月1日に施行されました。
その活動分野は、
- 地域に根ざした在宅看護・家事援助サービスなど高齢者や障害者などの福祉の増進(過半数を占めます)
- 海外で学校・診療所の施設建設やそれにかかわる人材の育成を行う国際強力
- 身近な環境保護から地球的規模の環境保護についての普及啓発
- 子どもの健全育成を図る不登校児のフリースクールや科学体験館の運営
などさまざまで、それぞれのNPO法人は、生き生きとした活動を展開しています。
さらに、市民活動団体が互いに経験交流や意見交換をするなどのネットワーク活動も進んでいます。
NPO法人の認証制度が発足し、活動に参加されている方々からさまざまな声が上がっています。
- 法人になると、従来代表者個人名義で行うことしかできなかった契約や登記を団体名義でできるようになった
- 団体としての権利と責任を明確にして活動でき、個人としての責任が有限となって、活動の継続性が確保できた
- 法人格に向けた検討に多くの会員がかかわることにより、団体としての意思統一や組織としての強化が図られた
- 介護保険制度の在宅支援サービスの事業者となることができた
- 国際協力活動において、現地政府に正式に認められ、税制優遇等を受けた
などのメリットがあり、市民活動を充実・発展する条件が整ったという評価が多くあります。
その一方で、
- 活動を進めていく上で必要となる財源の確保が難しい
- 事務局を担う人材の確保が困難
- 地域での活動拠点が不足している
などの悩みを抱えている団体も少なくありません。
NPO法では、その附則で、制度を見直すこととされており、課題の解決に向け、寄付者への税制優遇や法人への課税のあり方をはじめ、見直しの検討が始まっています。
- 保健・医療または福祉の増進
- 在宅介護・家事支援サービス
- 高齢者宅等への配食サービス
- 介助付き移送サービス
- ミニデイサービス
- 高齢者や障害者のグループホーム運営
- 障害者地域作業所の運営、支援
- ホームヘルパー養成講座の開催
- 国際協力
- 発展途上国の学校建設等の教育援助
- 診療所建設や人材育成など衛生、医療援助
- 異文化交流のためのイベント開催
- 環境の保全
- リサイクル活動の推進
- 緑地の保全活動
- 河川や大気などの環境実態調査
- 環境セミナー・シンポジウムの開催
- 自然観察会の開催
- 子どもの健全育成
- 子育て支援相談事業
- 不登校児のフリースクール
- 科学実験教室など体験型科学館の運営
- 自然とのふれあい体験宿泊施設の運営
- 文化・芸術またはスポーツの振興
- 演奏会開催など市民文化の発表機会の提供
- 文化の普及啓発のフォーラム等の実施
- スポーツ指導者の養成と派遣
- その他
- 救助犬やオートバイによる災害救援活動
- 外国籍住民等の生活相談
- 市民活動団体への情報提供や相談事業
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